この研究は、遅発性筋痛に対する冷水バスの予防効果を研究した文献を、コクランボーンより検索(17件の小規模な研究, 計366名)して調査したものです。
〔the Cochrane Bone, Joint and Muscle Trauma Group Specialised Register, the Cochrane Central Register of Controlled Trials (The Cochrane Library (2010, Issue 1), MEDLINE, EMBASE, Cumulative Index to Nursing and Allied Health (CINAHL), British Nursing Index and archive (BNI), and the Physiotherapy Evidence Database (PEDro)〕
しかしながら、検索した研究の質は低いようです。研究によって冷水の温度、時間および頻度などの条件が異なっており、大半の研究は、事前に定義された有害事象の能動的サーベイランスが報告されていません。
うつ病のグラフ
主要アウトカムは、疼痛(筋痛)、圧痛および、主観的な回復(徴候や症状がなく、以前のパフォーマンスの復帰)でした。
・運動後の標準化平均差 (standardised mean difference (SMD)
・24時間後:-0.55, 95% CI -0.84 to -0.27; 10 trials).
・48時間後:-0.66 (SMD -0.66, 95% CI -0.97 to -0.35; 8 trials).
・72時間後:-0.93 (SMD -0.93; 95% CI -1.36 to -0.51; 4 trials).
・96時間後:-0.58 (SMD -0.58; 95% CI -1.00 to -0.16; 5 trials).
これらの結果は不均一なものでした。
2つの研究の結果は、冷水グループの評価では、疲労が有意に低く(MD -1.70; 95% CI -2.49 to -0.90; 10 units scale, best to worst)なりましたが、あくまでも主観的評価であり、期待感が影響します。
物理的な回復の可能性の改善評価は (MD 0.97; 95% CI -0.10 to 2.05; 10 units scale, worst to best) でした。
内気デートを克服する
5つの研究では、4種類のフォローアップ時点で2群間の差(すぐに、24時間、48時間および72時間処理後)は認められませんでした。
小規模な研究のいくつかで、冷水バスと温浴で筋の回復に違いを見つけられませんでした(Bleakleyのグループ)。
冷水バスは、パームレストまたは介入なしと比較して、運動後の遅発性筋痛を軽減するいくつかの証拠がありました。常識的に考えますと、激しい運動の後に冷やすことは有効と思われますが、効果を実証できるような明確な差(自然回復は約5日)は認められなかったと言えます。
私の記憶では、これまでに「遅発性筋痛」の確実な予防法や、早期に回復させる方法は確立されていないと思われます。
耳鳴りシラキュース
"MedPage Today"では、「Icy Bath May Help Sore Muscles Recover」と、冷水バスが筋痛回復に役立つと報じていますが、どうでしょうか。
Chris Bleakley, Suzanne McDonough, et al.
Cold-water immersion (cryotherapy) for preventing and treating muscle soreness after exercise
The Cochrane Library Published Online: 15 FEB 2012, DOI: 10.1002/14651858.CD008262.pub2
標準化平均差(standardized mean difference: SMD)
標準化平均差(standardized mean difference: SMD)は、平均の差を標準偏差で除したもので、測定尺度の単位が異なる場合の統合法です。測定尺度の単位が同じ場合は、介入群と対照群の平均値の差(加重平均の差 weighted mean difference: WMD)を使って統合します。
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